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VAIOのBTOは
ソニースタイル


Linux on SONY VAIO type T

3年間使ってきた SHARP Mebius MURAMASA PC-MM70G の後継機として SONY VAIO type T [TZ] (VGN-TZ91S) を購入し、Debian GNU/Linux (64bit版) をインストールしてみました。

突っ込み・指摘助言などがありましたら 掲示板までお願いします。


インストール
使用機材
インストール前の準備
Linux用ディスク領域の確保
インストール
デュアルブートの設定
内蔵ハードウェア/外部インターフェース動作状況
CPU
グラフィックアクセラレータ
外部ディスプレイ出力
サウンドチップ
有線LAN
無線LAN
USB
ホットキー(Fn+キー) / マルチメディアキー
サスペンド
ハイバネーション
SDカード/メモリースティック
i.LINK (IEEE1394)
ExpressCard/34
Bluetooth
MOTION EYE (カメラ)
モデム
FeliCaポート

インストール

今回インストールしたのは Debian GNU/Linux unstable (sid) 64bit版 (x86_64 / amd64)です。

使用機材

SONY VAIO type T [TZ] (VGN-TZ91S)
BTOメニューは次のようになっています。
Linux 等 tftpd が動作するマシン [ネットワークブートの場合]
この VAIO type T はネットワークブートに対応していますので、 環境さえ整えておけば CD-ROM ドライブ等がなくても Linux のインストールが可能です。
USB接続のDVD-RWドライブ [BTO で DVDドライブを選択しない & CD-ROMブートの場合]
USBで接続できれば何でもいいと思いますが、 今回はIDE接続の内蔵ドライブ + IDE⇔USB変換コネクタという組み合わせのもので Vista のリカバリディスクや Linux のインストーラが起動できることを確認しています。

インストール前の準備


Linux用ディスク領域の確保

Linux をインストールするディスク領域の作成方法ですが、 VAIO type T の場合以下の 2通りが考えられます。好きな方で行ってください。
  1. Vista の機能を使い、Vista のパーティションを小さくする。
    Vista は、Vista が動作したまま Vista がインストールされているパーティションのサイズを変更できますので、その機能を利用します。 HDD 塔載モデルを選択した場合はディスク領域が十分にあるでしょうから、 Vista の不要ファイルやアプリケーションの削除はお好みでどうぞ。
  2. リカバリを行い、その際に D: パーティションとして確保する。
    インストール前の準備 で作成したリカバリディスクでリカバリを行う場合、 ということが可能です。
今回は後者を選択し、リカバリ領域を削除、Vista に 50GB ほど残して残りは D: ドライブとしました。 Linux インストールの際にこの D: ドライブを削除し、Linux 用の領域とします。

なおリカバリ領域を削除しても、1.5GB ほどのパーティションが作成されてしまいます。 中身はこんな感じです。

# mount -o ro /dev/sda1 /mnt

# ls -l /mnt
合計 444
-r-------- 1 root root 438840 2006-12-22 13:15 BOOTMGR
dr-x------ 1 root root      0 2007-06-12 22:20 EFI/
-r-------- 1 root root      0 2006-12-22 13:15 HDD
dr-x------ 1 root root      0 2007-06-12 22:20 SOURCES/
dr-x------ 1 root root      0 2007-10-07 00:03 System Volume Information/
dr-x------ 1 root root      0 2007-06-12 22:20 boot/
-r-------- 1 root root   2048 2006-12-22 13:15 etfsboot.com
dr-x------ 1 root root  12288 2007-10-06 23:36 sony/

# df /mnt
Filesystem           1K-ブロック    使用   使用可 使用% マウント位置
/dev/sda1              1535996    223816   1312180  15% /mnt
fdiskの出力では起動パーティションになってるわけでもないのですが、 不要なのかどうかの判断がつかないので、とりあえず残しています。

インストール

今回は アシアルブログ - VAIO type TZでUbuntu を参考にネットワークブートを試してみました。
tftpサーバ側設定
  1. (インストールしてなければ) tftpサーバとなるマシンに apt-get install dhcp3-server tftpd-hpa で DHCPサーバと tftpサーバをインストールします。
  2. /etc/dhcp3/dhcpd.confを設定します。 以下の例は、DHCPサーバ兼tftpサーバが 192.168.0.100 、 ルータ(デフォルトゲートウェイ)が 192.168.0.254 、 VAIO が 192.168.0.1 と仮定しています。 MACアドレス(hardware ethernet)は Vista のコマンドプロンプトで ipconfig /all コマンドなどで確認できます。
    host MY-VAIO {
      hardware ethernet XX:XX:XX:XX:XX:XX;
      fixed-address 192.168.0.1;
      option broadcast-address 192.168.0.255;
      option routers 192.168.0.254;
      next-server 192.168.0.100;
      filename "pxelinux.0";
    }
    
  3. http://cdn.debian.or.jp/debian/dists/unstable/main/installer-amd64/current/images/netboot/ などからインストーラ一式を入手し /var/lib/tftpbootに置きます。
VAIO側設定
  1. VAIO の BIOS 起動時にF2を押し BIOS の Setup Utility を起動します。
  2. Advanced で Network Boot を Enabled にします。
  3. Boot→Boot priority order で Network を上に持ってきます。(必要があれば)
  4. 設定を保存して Setup Utility を終了します。
  5. BIOS 起動時に画面下部に「Press <F12> for Network Boot」と出るので F12 を押すと、 ネットワークブートして Debian のインストーラが起動します。
Debian のインストーラでパーティショニングを行います。 今回は D: ドライブの削除もあったので手動で行いました。 インストール後の fdisk -l /dev/sda はこんな感じ。
# fdisk -l /dev/sda

Disk /dev/sda: 200.0 GB, 200049647616 bytes
255 heads, 63 sectors/track, 24321 cylinders
Units = cylinders of 16065 * 512 = 8225280 bytes
Disk identifier: 0xa36a205b

   Device Boot      Start         End      Blocks   Id  System
/dev/sda1               1         192     1536000   27  Unknown
/dev/sda2   *         192        6464    50380800    7  HPFS/NTFS
/dev/sda3            6720       24321   141388065   83  Linux
/dev/sda4            6464        6719     2052543+  82  Linux swap / Solaris

Partition table entries are not in disk order
/dev/hda1 は Linux用ディスク領域の確保 で説明した Vista リカバリ時に作成されてしまうパーティションです。 D: はリカバリでhda5として作成されていましたが、削除して改めて hda3 を作成しました。 (hda5 のままパーティションタイプを変更するだけでも問題ないと思います)

後でハイバネーション用にさらに Vista のパーティションを削って sda4 を作成した結果、 sda4 が sda2 と sda3 の間に出来てしまいました。 (「Partition table entries are not in disk order」とかいわれてるのがそれ)


デュアルブートの設定

GRUB インストール時に Vista を検出してデュアルブートについて質問されますが、 ここで GRUB を MBR にインストールしてしまうと Vista が起動しなくなるらしいので、 次のようにします。

インストール完了後再起動すると、GRUB を MBR にインストールしなかったので Vista が起動します。 ここで Vista 上で以下のようなソフトを使用し Vista のブートマネージャを設定して GRUB を選択できるようにします。

Vista 標準の機能でもブートマネージャ(BCD ?)の設定はできるそうなのですが、 面倒くさいらしいので、この手のツールを使うことをお勧めします。 今回はサイズの小さいEasyBCDを使いました。
  1. EasyBCD をインストールし起動したら左側の「Add/Remove Entries」を選択し、 下の「Add an Entry」の「Linux」タブを選択し、次のように設定します。 そして「Add Entry」を押すと画面上部の「Manage Existing Entries」に入力した名前でエントリが追加されます。
    EasyBCD 1
  2. 次に左側の「Change Settings」を選択し、 「Default OS」で先程追加した「Debian GNU/Linux」を選択します。 必要なら「Bootloader Timeout」を変更して Vista のブートマネージャのOS選択待ち時間を(短かく)変更してもいいでしょう (標準では30(秒)になっています)。 変更したら「Save Settings」を押して保存してください。
    EasyBCD 2
  3. 設定変更後、左側の「View Settings」を選択してで設定内容を確認すると、以下のように Linux の方に default と表示されているはずです。
    EasyBCD 3
設定後再起動すると「Windowsブートマネージャ」という画面が出てきて、 先程設定した「Debian GNU/Linux」が選択された状態になっているはずです。 ここで Linux を選択すると GRUB が起動しますので、 さらに起動するOS(カーネル)を選択してください。 通常はリターンキーを 2回押すだけで済みます。 待つ・選択するのが面倒な人はタイムアウトを短かくするなりしてください。

インストール直後の kernel 2.6.18-5-amd64 でも、 その後入れた kernel 2.6.22-2-amd64 でも特に問題なく起動しました。


内蔵ハードウェア/外部インターフェース動作状況

以下、メーカ/型番の所で、lspci や dmesg 等の出力を適時引用します。

CPU

メーカ/型番
Intel Core 2 Duo U7600
[cat /proc/cpuinfo]
processor       : 0
vendor_id       : GenuineIntel
cpu family      : 6
model           : 15
model name      : Intel(R) Core(TM)2 CPU         U7600  @ 1.20GHz
stepping        : 2
cpu MHz         : 1200.000
cache size      : 2048 KB
physical id     : 0
siblings        : 2
core id         : 0
cpu cores       : 2
fpu             : yes
fpu_exception   : yes
cpuid level     : 10
wp              : yes
flags           : fpu vme de pse tsc msr pae mce cx8 apic sep mtrr pge mca cmov
		   pat pse36 clflush dts acpi mmx fxsr sse sse2 ss ht tm pbe
		   syscall nx lm constant_tsc arch_perfmon pebs bts rep_good
		   pni monitor ds_cpl vmx est tm2 ssse3 cx16 xtpr lahf_lm
bogomips        : 2397.54
clflush size    : 64
cache_alignment : 64
address sizes   : 36 bits physical, 48 bits virtual
power management:

processor       : 1
vendor_id       : GenuineIntel
cpu family      : 6
model           : 15
model name      : Intel(R) Core(TM)2 CPU         U7600  @ 1.20GHz
stepping        : 2
cpu MHz         : 1200.000
cache size      : 2048 KB
physical id     : 0
siblings        : 2
core id         : 1
cpu cores       : 2
fpu             : yes
fpu_exception   : yes
cpuid level     : 10
wp              : yes
flags           : fpu vme de pse tsc msr pae mce cx8 apic sep mtrr pge mca cmov
		  pat pse36 clflush dts acpi mmx fxsr sse sse2 ss ht tm pbe
		  syscall nx lm constant_tsc arch_perfmon pebs bts rep_good
		  pni monitor ds_cpl vmx est tm2 ssse3 cx16 xtpr lahf_lm
bogomips        : 2394.03
clflush size    : 64
cache_alignment : 64
address sizes   : 36 bits physical, 48 bits virtual
power management:
動作状況
マルチコア
上記のようにちゃんと認識されてます。
SpeedStep
acpi_cpufreqドライバで利用できています。 選択可能な周波数は800MHzと1.2GHzの二択です。 cpufreqdで動的制御できてます。
インテル バーチャライゼーション・テクノロジー (Intel Virtualization Technology)
CPUはサポートしているものの、BIOSで無効化されており、利用できません。 Xen とか KVM とかで完全仮想化使ってみたかったんですけどねぇ。非常に残念。

グラフィックアクセラレータ

メーカ/型番
Intel 945GM
[lspci]
00:02.0 VGA compatible controller: Intel Corporation Mobile 945GM/GMS,
 943/940GML Express Integrated Graphics Controller (rev 03)

[xorg 7.3]
(II) intel: Driver for Intel Integrated Graphics Chipsets: i810,
        i810-dc100, i810e, i815, i830M, 845G, 852GM/855GM, 865G, 915G,
        E7221 (i915), 915GM, 945G, 945GM, 945GME, 965G, 965G, 965Q, 946GZ,
        965GM, 965GME/GLE, G33, Q35, Q33
(--) Chipset 945GM found
動作状況
X Window System (X.Org)
普通に認識され、フル解像度の 1366x768 24bitカラーで利用できています。
/etc/X11/xorg.conf サンプル
タッチパッド
Alps製なので /usr/share/doc/xserver-xorg-input-synaptics/README.alps に書いてあるSynapticsドライバの設定をコピーして使います。
バックライト
sony-laptop モジュールをロードすると /sys/class/backlight/sony/brightness で制御できます。 ただし
  • Xサーバの起動・終了時
  • DPMSによるバックライト消灯からの復帰時
  • xlock (xlockmore) によるスクリーンセーバーの起動・終了時
など、 事あるごとに最大輝度に戻るので、輝度を維持するデーモンを作ってみました。
/usr/local/sbin/brightd
/etc/init.d/brightd

[追記 2009/01/05] バックライトが最大輝度に戻ってしまう現象は kernel 2.6.28 で修正されました。 ChangeLog-2.6.28 に以下のような項目があります。
    sony-laptop: brightness regression fix
また 2.6.28 からは制御用ファイルが /sys/class/backlight/acpi_video0/brightness となっています。

外部ディスプレイ出力

動作状況
xrandrというコマンドを使って、Xサーバの再起動なしで動的に出力や解像度を変更できます。 Fn+F7でACPIイベントが発生するので、それをトリガーにして出力を切り替えるスクリプトを作成してみました。

サウンドチップ

メーカ/型番
Intel 82801G / Realtek ALC262
[lspci]
00:1b.0 Audio device: Intel Corporation 82801G (ICH7 Family) High Definition
 Audio Controller (rev 02)

[ALSA]
% alsamixer
Card: HDA Intel
Chip: Realtek ALC262

% cat /proc/asound/pcm
00-02: ALC262 Analog : ALC262 Analog : capture 2
00-00: ALC262 Analog : ALC262 Analog : playback 1 : capture 2
動作状況
ALSA の snd_hda_intel ドライバで動作しています。 ドライバに model=basic というオプションを設定する必要があります。
  1. rootでalsaconfを実行し、設定ファイル/etc/modprobe.d/soundを保存します。
  2. options の行の末尾に「model=basic」を追加します。 (model=sony-assamd の方がいいという話もある模様。 オプションの種類はカーネルソースの drivers/sound/pci/hda/patch_realtek.c を参照のこと)
  3. modprobe -r snd-hda-intel; modprobe snd-hda-intel (または再起動)

有線LAN

メーカ/型番
Marvell 88E8055 (Yukon)
[lspci]
02:00.0 Ethernet controller: Marvell Technology Group Ltd. 88E8055 PCI-E
 Gigabit Ethernet Controller (rev 13)

[dmesg]
sky2 0000:02:00.0: v1.18 addr 0xf6000000 irq 16 Yukon-EC Ultra (0xb4) rev 3
sky2 eth0: addr XX:XX:XX:XX:XX:XX
sky2 eth0: enabling interface
動作状況
sky2 ドライバで動作しています。1000Mbps で利用可能です。

無線LAN

メーカ/型番
Intel Wireless 4965 AGN (あるいは 3945 かも)
[lspci]
03:00.0 Network controller: Intel Corporation PRO/Wireless 4965 AG or AGN
 Network Connection (rev 61)

[dmesg]
iwl4965: Intel(R) Wireless WiFi Link 4965AGN driver for Linux, 1.1.17ds
iwl4965: Copyright(c) 2003-2007 Intel Corporation
ACPI: PCI Interrupt 0000:03:00.0[A] -> GSI 17 (level, low) -> IRQ 17
PCI: Setting latency timer of device 0000:03:00.0 to 64
iwl4965: Detected Intel Wireless WiFi Link 4965AGN
iwl4965: Tunable channels: 13 802.11bg, 23 802.11a channels
wmaster0: Selected rate control algorithm 'iwl-4965-rs'
動作状況
利用可能です。

[追記 2008/01/25]
kernel 2.6.24 から iwl4965 ドライバがカーネルツリーに統合されましたので、 別途インストールする必要がなくなりました。 (iwl3945ドライバも統合されてます)

もし 802.11a/b/g モデルを選択する等で Intel Wireless 3945 が塔載されている場合、 Debianにはモジュールやファームウェアのパッケージが用意されています。
% apt-cache search 3945
ipw3945-modules-2.6-amd64 - Intel Wireless 3945 modules for Linux 2.6 on AMD64
ipw3945-source - Source for the Intel Wireless 3945ABG (ipw3945) driver
firmware-iwlwifi - Binary firmware for Intel Wireless
ipw3945d - Binary userspace regulatory daemon for Intel PRO/Wireless 3945ABG cards
以下、4965 の場合について説明します。 最新カーネルおよびDebianパッケージではドライバが提供されていないので、 開発サイト http://www.intellinuxwireless.org/ から最新のドライバとファームウェアを入手します。 今回は以下を使用しました。
ドライバ
iwlwifi-1.1.17.tgz
ファームウェア
iwlwifi-4965-ucode-4.44.1.18.tgz
以下、インストール手順を簡単に記載します。 詳細は README.iwlwifi や INSTALL ファイルを参照してください。
  1. ファームウェアを展開して iwlwifi-4965-1.ucode を /lib/firmware にコピー。
  2. ドライバを展開してmake。
  3. ./load を実行するとモジュールがロードされ wlan0 というインターフェースが作成されますので、 lsmod , dmesg , ifconfig -a , iwconfig などで確認してみてください。
  4. make install とすると /lib/modules 以下にドライバがインストールされます。
  5. /etc/modprobe.d/ethernet に以下のように記述します。
    alias eth0 sky2
    alias wlan0 iwl4965
その他
ifconfig -a で確認すると wlan0 と wmaster0 というデバイスが作成されていると思いますが、 実際に利用するのは wlan0 の方です。
本体手前右側にある WLAN ランプは点灯しないようです。 (点灯しなくても無線LAN は利用可能です)

USB

メーカ/型番
Intel 82801G USB UHCI Controller
[dmesg]
00:1d.0 USB Controller: Intel Corporation 82801G (ICH7 Family) USB UHCI
 Controller #1 (rev 02)
00:1d.1 USB Controller: Intel Corporation 82801G (ICH7 Family) USB UHCI
 Controller #2 (rev 02)
00:1d.2 USB Controller: Intel Corporation 82801G (ICH7 Family) USB UHCI
 Controller #3 (rev 02)
00:1d.3 USB Controller: Intel Corporation 82801G (ICH7 Family) USB UHCI
 Controller #4 (rev 02)
00:1d.7 USB Controller: Intel Corporation 82801G (ICH7 Family) USB2 EHCI
 Controller (rev 02)
動作状況
動作してます。動作確認したもの: DVD-RWドライブ、マウス、モデム(携帯電話(FOMA))、USBマスストレージ(iPod)

ホットキー(Fn+キー) / マルチメディアキー

動作状況
sony-laptopモジュールをインストールすると、ホットキーやマルチメディアキーの打鍵をACPIイベントとして拾ってくれるようになります。 発生する(かもしれない)イベントは include/linux/sonypi.h の SONYPI_EVENT_* で定義されています。

ただし全部拾ってくれるわけではないようで、調べてみたところ以下のようになっています。 (「AV MODE」と「S」が同じになってますが、誤記ではありません)
キーキーコード (xev)ACPIイベント
Fn+F1(無印)-0c
Fn+F2(ミュート)160-
Fn+F3(音量ダウン)174-
Fn+F4(音量アップ)176-
Fn+F5(輝度ダウン)-10
Fn+F6(輝度アップ)-11
Fn+F7(ビデオ切替)-12
Fn+F8(無印)-13
Fn+F9(無印)-14
Fn+F10(?)-15
Fn+F11(無印)-16
Fn+F12(ハイバネ)-17
AV MODE15920
>|| (再生)162-
■ (停止)164-
|<< (前)144-
>>| (次)153-
S15920
Fnキーのみ-29
WIRELESS ON-3c
WIRELESS OFF-3d
(ACPIイベントは「sony/hotkey SPIC 00000001 000000XX」という文字列になりますが、 上の表には末尾の2桁(XXの部分)のみを記載しています)

acpi-support
acpi-support パッケージをインストールすると、/etc/acpi の下に色々なスクリプトがインストールされます。
キーイベント定義スクリプト状況
Fn+F5sony-brightness-downsonybright.sh
Fn+F6sony-brightness-upsonybright.sh
-sony-ejectejectbtn.sh対応キーなし
Fn+F12sony-hibernatehibernatebtn.sh?
-sony-mutemutebtn.sh対応キーなし
-sony-sleepsleepbtn.sh対応キーなし
-sony-volume-downvoldownbtn.sh対応キーなし
-sony-volume-upvolupbtn.sh対応キーなし
電源スイッチpowerbtnsuspend.sh?
イベント定義
/etc/acpi/events の下に配置され、ACPIイベントと対応するスクリプトの関連付けの定義を行うファイル。
スクリプト
/etc/acpi の下に配置され、ACPIイベント発生時に実際に起動されるスクリプト。
状況
単に acpi-support をインストールしただけの(イベント定義やスクリプトをまったくいじらない)状態で動作するかどうか。
ACPI イベントが発生しないキーについて
X のキーとして認識されますので、ウィンドウマネージャ側で対応させます。 以下、音量調整の設定例です。
  1. xmodmap で適当なキーシンボルを設定します。
    !for Fn+? SONY VAIO type T
    ! Fn+F2
    keycode 160 = XF86AudioMute
    ! Fn+F3
    keycode 174 = XF86AudioLowerVolume
    ! Fn+F4
    keycode 176 = XF86AudioRaiseVolume
    
  2. ウィンドウマネージャの設定で、このキーが押された時に音量調整のコマンドを実行するようにします。 私は icewm を使用していますので、~/.icewm/keys に以下のように記述しました。
    key "XF86AudioMute"		/usr/bin/amixer set Front toggle
    key "XF86AudioLowerVolume"	/usr/bin/amixer set Front 3%-
    key "XF86AudioRaiseVolume"	/usr/bin/amixer set Front 3%+
    

サスペンド

動作状況
カーネル標準の swsusp で、echo -n mem > /sys/power/state で一瞬でメモリサスペンドします。
アンロードしなければいけないモジュールは特にないようです。
Xサーバが起動したままでも問題ありません。
キーボードを触っても復帰してしまうので注意が必要です。
kernel 2.6.22では復帰後でも液晶パネルの輝度を変更できましたが、 自家ビルドした kernel 2.6.23では何故か復帰後に変更できなくなってしまいます。

ハイバネーション

動作状況
カーネル標準の swsuspで echo shutdown > /sys/power/disk ; echo disk > /sys/power/state でハイバネーションします。
アンロードしなければいけないモジュールは特にないようです。
復帰するとXサーバが落ちてしまうようなので、 ハイバネーション動作部分を chvt 1 と chvt7 で挟む必要があります。
復帰時に何故か X のクリップボードのペーストをされてしまうので、 ハイバネーション時にクリップボードの中身を空にしておいた方が無難です。
suspend2
色々試したのですが、うまく動作させることができませんでした…

SDカード/メモリースティック

ハードウェア
リコー R5C843 / R5C592
[lspci]
09:04.3 System peripheral: Ricoh Co Ltd R5C843 MMC Host Controller (rev 11)
09:04.4 System peripheral: Ricoh Co Ltd R5C592 Memory Stick Bus Host Adapter
 (rev 11)
動作状況
使えてません。 ドライバ的には sdhci になるようなのですが、これが対応しているコントローラが 現在 R5C822 のみなのが原因のようです。

[追記 2008/01/25]
kernel 2.6.24 から ricoh_mmc というドライバが追加されました。 ソースのコメントを要約すると sdhci ドライバの動作を R5C832 が邪魔するのでそれを無効にするドライバだそうです。 組み込むと

ricoh-mmc: Ricoh MMC Controller disabling driver
ricoh-mmc: Copyright(c) Philip Langdale
ricoh-mmc: Ricoh MMC controller found at 0000:09:04.3 [1180:0843] (rev 11)
ricoh-mmc: Controller is now disabled.
確かに無効にされているようですが、 その後 sdhci ドライバを組み込んでみてもやっぱりうまく認識されません。 (sdhci ドライバが SDHCI コントローラを検出してくれない)

i.LINK (IEEE1394)

ハードウェア
リコー R5C832
[lspci]
09:04.1 FireWire (IEEE 1394): Ricoh Co Ltd R5C832 IEEE 1394 Controller (rev 04)
動作状況
対応機器を持っていないので未確認です。

ExpressCard/34

ハードウェア
リコー RL5C476 II (?)
[lspci]
09:04.0 CardBus bridge: Ricoh Co Ltd RL5c476 II (rev ba)
動作状況
対応機器を持っていないので未確認です。

Bluetooth

ハードウェア
???
[dmesg]
Bluetooth: Core ver 2.11
Bluetooth: HCI device and connection manager initialized
Bluetooth: HCI socket layer initialized
Bluetooth: HCI USB driver ver 2.9
動作状況
対応機器としてFOMA端末しか持ってないので、これと接続しようと色々やってみてますが、今のところうまくいってません。 bluetooth , bluez-utils パッケージあたりで簡単に使えるらしいのですが…

MOTION EYE (カメラ)

動作状況
使えていません。 調べた所 MOTION EYE は 4世代ほどあるようで、 Linuxカーネルで対応しているのは最初の 2世代までのようです。

モデム

動作状況
試していないので、未確認です。

FeliCaポート

動作状況
試していないので、未確認です。

突っ込み・指摘助言などがありましたら 掲示板までお願いします。
hiramoto@flatray.com