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フレッツのサポートの顛末
副題: 私は如何にして安定した ADSL 環境を手に入れたか。
注意: これはかなり古い話です(2001年春)ので、その辺りを考慮して読んでください。
フレッツADSLが提供開始された頃で、最高速度は当然1.5Mbpsだった時代です。
いきなり、まとめ(笑)
フレッツADSL 開通当初、
- 平均通信速度 200〜300kbps (最高 550kbps 最低 50kbps)
- ADSL の LINE LINK 自体がブチブチ切れる
- LINE LINK が切れて、再トレーニングの結果 50kbps で再接続して、
手動で ADSL モデムの電源を再投入し再トレーニングするまでずーっとそのまんま
という現象で悩んでいましたが、
- ISDN 時代に 4W 化されていたのが、
自宅へ引き込む電柱の所で放置されていたのが発見されたので、
それを修理してもらった
- 屋内配線から混入するノイズを軽減するために、
屋内配線をツイストペア線に交換した
- ADSLモデムをアースした
- ノイズカット・フィルタを導入した
とした所、
- 通信速度(LINE LINK の速度) 1000kbps (補足 8/28: 2001年8月頃から、自分では特に何もしていないのに、何故か LINE LINK 最大 1356kbps 実転送速度最大 133Kbyte/sec くらい出るようになりました。ただしあまり長続きせず、いつの間にか切れて再トレーニングして LINE LINK 1100bps 前後で安定しちゃいますが)
- ADSL の LINE LINK がまったく切れない
- まったく切れないので、通信速度は最初に ADSL モデムに電源投入した時の状態を維持
となり、ADSL 開通以来 50余日に及ぶ苦闘に終止符が打たれました(笑)。
以下、ここに至るまでの過程を長々と書いています。
注: この文章における通信速度は、明示的に「LINE LINK」と書いてない限り、レイヤー3 の通信速度です。多分。(^_^;)
ADSL の LINE LINK の速度はもうちょっと大きな数字になります。
またこちらでは Linux + RP-PPPoE で接続しているので、MTU の調整については行っていません。(というか RP-PPPoE のデフォルトの MTU が最初から適切な値になっている)
経緯
フレッツADSL の開通以来、当方では以下のような現象に悩んでいました。
- 下り(ダウンロード)が遅い。
平均で 200〜300kbps。最高記録は 550kbps。最低記録は 50kbps。
- ADSL の LINE LINK が頻繁に切れる。多い時は一日で十数回。
フレッツのサポートに連絡してあれこれと対応してもらいましたが、
全然効果がなく、状況は一向に改善されませんでした。
遅いのはともかく切れるのは我慢ならなかったので、
最後の手段、有料の「回線調整工事」を依頼しました。
NTT 116 での机上検討の結果、次のような連絡を受けました。
- ブリッジタップが一ヶ所あるので、これを外す。
- 回線の収容替えも実施はできるが、おそらく効果は期待できないだろう。
ブリッジタップがあるのならば、これを外せば状況が改善する可能性もあると考え、
工事の依頼をしました。
工事当日
さて工事当日、NTT の担当者(仮に「Aさん」とします)は開口一番こういいました。
「実はあなたの所の回線には、ブリッジタップはありません」
しょうがないので、ちょこちょこと細かい作業をしてもらいましたが、
効果はありませんでした。
フレッツスクウェアでの実測値は相変わらず 50〜300kbps 程です
(一度 400kbps ほど出たが、再トレーニングしたら 200台に落ちた)。
最後に「回線の収容替えも一応やってみましょうか。効果なかったら元に戻しますので」
ということになり、Aさんは自宅へ線を引き込んでいる近所の電柱に作業にいきました。
作業終了の連絡の電話をもらい、再度テスト。
今度は何と 650kbps も出ます。再トレーニングしても大丈夫っぽいです。
作業を終えた Aさんに話を聞きました。その結果、とんでもないことが判明しました。
原因は 4W の放置だった
私は以前はフレッツISDN を利用していました。
今住んでる所に引っ越した時に最初っから「ISDN で」と NTT に依頼したのですが、
その際、その時の NTT の工事担当者は屋外配線の工事を行ってました。
どうやらこの時、ISDN の回線品質を確保するため、
2回線分の回線を使った「4ワイヤ(4W)」という形で回線を引いたようです。
今回、収容替えのために Aさんが電柱にのぼって、初めてこのことが判明しました。
そして、局側の ADSL 機器は当然そのうちの片方にしか接続されておらず、
もう片方は単に遊んでいるだけという状態だったそうです。
つまり、電柱の所がブリッジタップの役割をしていて、
余計な分岐(=遊んでいるだけのもう片方の線)
が局まで折り返している
という、ADSL にとっては滅茶苦茶悪い条件だったようなのです。
Aさんは単にこの余分な回線を外して 2ワイヤ(2W)にしただけだといってました。
また、ブリッジタップ外しも収容替えもしてないし、
どちらかといえば故障なので、回線調整工事の料金は発生しないだろう、
ともいってくれました。
今回の工事について
今回の工事の結果(?)は、次のようになるでしょうか。
- いいこと
- 通信速度が速くなった。
- 回線調整工事の料金が発生しなかった。
- 悪いこと
- もし「収容替えしても効果は期待できないだろう」と判断して収容替えを行わなかったら、
Aさんは電柱にのぼらず、結果として 4W だったことが判明しなかった。
同じ症状でお悩みの方に
というわけで、次の条件にある程度マッチする人は、
私のように「4W であることを NTT が忘れたまま ADSL の工事だけされちゃった」
という可能性を疑ってもいいかもしれません。
- 収容局からの回線距離(≠直線距離)が結構ある。
- 以前 ISDN (or フレッツISDN) を利用していた。
- ADSL の通信速度が遅い。
- ADSL の LINE LINK がよく切れる。
- 電話機の受話機を上げる(オフフックする)と LINE LINK が確立しやすい。
工事後
Aさんが帰ってからいろいろと実験とかしてみて、
ring.asahi-net.or.jp からの ftp で一時期 800kbps くらい出たんですが、
その後段々と速度が出なくなってしまいました。
翌日の朝には 100kbps 程度に落ちてしまいました。
また、LINE LINK 切れですが、やはり発生してしまいました。
一度高速で LINK が確立しても、それを維持できなくなって切れ、
再トレーニングの結果以前よりも遅い速度で再接続、
ということを繰り返して、最終的にかなり遅い速度で安定してしまいます。
逆に、遅い状態の時に LINK 切れして速い速度で再接続する時もあります。
結果としては 200〜500kbps の辺りをウロウロするようになりました。
以前は最も速くても 350kbps 程度(1ホストからのダウンロード時)だったので、
それに比べればマシにはなったわけですが。
最高が 600kbps くらい、最低が 50kbps くらいです。
とりあえず、こんな対策をしてみましたが、目立った効果はありませんでした。
- 東京ガスに電話して、自動検針装置が付いてないか確認する→ついてませんでした。
- アースをとる。古いアパートでアース口がないので、逆に「水道管が金属管だったりしないかな」と期待してアース線を水道管に接続する。
- フェライトコアを入れる。
- モジュラージャック←→スプリッタ間の電話線 (保安器の側と、スプリッタの側の 2ヶ所)
- スプリッタ←→ADSLモデム間の電話線
- スプリッタ←→電話機(アナログモデム)間の電話線
- ACアダプタの線
- アース線
- NTT の 113 に電話して「局側でも 4W の名残が残ってたりしませんか?」と訊いてみる。→実際に収容局の施設を確認してもらいましたが(多分)、ちゃんと 2W で工事されているとのことでした。
屋内配線とノイズ
2ちゃんねるで仕入れたネタとして「屋内配線をツイストペア線に」というのがありました。
既存の屋内配線は、いかにも古い平行ケーブルで、ケーブル自体の損傷(錆とか)も考えられましたが、
何よりノイズを思いっきり拾いそうです。
WWW のサーチエンジンで調べてみた所、屋内配線が原因となることも結構あるようでした。
そこで、ダメ元で屋内配線の交換を実施してみたところ、劇的な効果があり、速度は 900kbps 程度で安定、
LINE LINK もまったく切れない、という素晴しい状態になりました。
tips ですが、一旦スプリッタの電話機側の電話線を抜いてトレーニングすると、電話線を挿した状態の時よりはちょっとですが速度が上がるようです。
私の場合、880kbps が 900kbps と 20kbps ほど(笑)速度アップしました。
よって、一旦電話線を抜いてトレーニングし、LINE LINK 確立後に電話線を挿しておけば、
ほんのちょっとですが速い速度で利用できます。
なお、これを読んで同じように屋内配線をいじろうと思ってる人は、
一応以下の点に注意した方がいいと思います。
- 電話の屋内配線をいじる際は、資格のある人にやってもらうか、
資格のある人の監督の元に行う必要があります。
- 加入回線の屋内配線(≠ADSLの屋内配線)をレンタルにしている場合は、
買取にする必要があると思います。買取への変更は 116 で受け付けていて、
別に買取費用もかかりません。ただし屋内配線を買取にした場合、
万が一屋内配線が断線などで故障した場合には有償での修理となります。
アース
屋内配線の交換により速度が安定しましたが、その後も色々ごそごそやってまして、
その際に「ひょっとしてアースしてたら逆効果だったりしないかな」と思いアース線を外してみたのですが、
アース線を外した途端に LINE LINK が切れ、その時 850kbps 程度だったのが 700kbps くらいに落ちてしまいました。
アース線を繋いで再トレーニングさせると元の速度に戻りました。
いやー、アースって実は結構効いてたんですね。(^_^;)
屋内配線をシールド
秋葉原を放浪して「シールド付きツイストペア線」という奇特なケーブルを探してみましたが、見付かりませんでした。
しょうがないので「裸のツイストペア線にアルミホイル巻き巻き(笑)」をしてみましたが、効果は感じられませんでした。
ノイズカット・コネクタ
un-Official.net with NTTの「ADSL(後)な掲示板」で話題沸騰だった、
電話線の途中に挿入するタイプのノイズカット・コネクタ(ノイズフィルタ)を使ってみました。
製品は NTT-AT 製の DMJ6-2L というものです。
仕様は製品の型番で検索すればいくらでも分かるのでそちらを参照していただくとして、
簡単にいうと、主に AM放送波などによる雑音をカットするための、コモンモードチョークコイルです。
ADSL の通信で利用される信号の周波数は AM放送の周波数帯とかなりの部分が重複しているので、このフィルタが効くんだそうです。
(コモンモード・ノイズについての説明は割愛します。
適当に検索すると解説しているページが結構ヒットしますので、興味のある方はどうぞ。)
さてこちらでの実際の効果ですが、下りの LINE LINK 速度が 1056kbps から 1184kbps へと、100kbps 程度向上しました。
実際のダウンロード速度は、ring.asahi-net.or.jp から ftp した時に 110KByte/sec 程度出ました。
複数のサイトから同時にダウンロードを仕掛けた時のピーク速度は 1000kbps = 122KByte/sec を越えてます。
値段もそんなに高くないですし(東京新宿の東急ハンズで 1,480円。通販してるサイトもいくつかあります)、
ノイズをカットすれば今まで以上に通信も安定することが予想されますので、
悪くない買物だったと思います。
なおノイズフィルタを挿入するということは、すなわち電話線の途中に余計な回路が増えるということなので、回線の損失は確実に増えます。
こちらでは 44dB だったのが 46dB と、2dB 増えてしまいました。
コンセントにノイズフィルタ
コンセント部分に、ノイズ&サージフィルタを内蔵したテーブルタップを入れてみました。
ただしこれ、「激しく安物」で、新宿のヨドバシカメラで 880円くらいだったと思います。
このテーブルタップとただの延長コードを入れ換えて比較する、というのを何度かやってみましたが、差は出ませんでした。
まぁサージフィルタも入ってるので、せっかくだからテーブルタップは使うことにしましたけど。(^_^;)
まだ何かやりますか?
詳しい人に訊いた所、他にも以下の辺りが影響ありそう、とのことです。
- 可能なら、他のノイズ源となりそうな家電などとは距離を置き、
電話線なども他の信号線(アンテナ線とか)と離す。
- 一回目
- 保安器を交換した。(でもうち、別に「着信時に切れる」わけじゃないんですけど‥‥)
- 二回目
-
- 三回目 (4W が判明した日)
- モジュラージャックを交換した(他社製だと抵抗値がどうのこうのでよろしくない、という事例があるらしい)。
屋内配線(≠フレッツADSLの屋内配線)はレンタルにしていたため、無料で交換してもらった。
- 保安器をまた交換した。
- 「収容替え」のために電柱にのぼったら 4W であることが判明したので、2W に戻した。
上記の 4W がらみの件が発覚する前に、NTT のサポートを散々受けてた時に書いた文章です。
保安器
- 自宅(屋外の、電話線を屋内に引き込む直前の所)に取り付けられている電話回線の「保安器」という装置が「6PT」という型番のものだと、
「電話がかかってきた時にADSLのリンクが切れる」という場合があるようです。
NTT(FLET'S ADSL)の場合はフレッツのサポート窓口に連絡すると、
これに該当する場合は保安器を無料で交換してくれます。
補遺: 最近は FLET'S ADSL の場合でも交換作業の工事費を取られる事例があるようです。
作業を依頼する前に確認しておきましょう。
- でもeAccess とかだと有償らしいです。
なんで? ‥‥とか思ってたら
「接続ルールの見直しに関する意見書」ってのが既に出されてて、
この中で保安器に関する問題も提起されていますね。
- サーチエンジンで「ADSL 保安器 交換」とかで検索すると、事例報告の Webページがいくつか見付かります。
回線品質
- 「電話がかかってきたとかに関係なく切れる。通信速度も遅い。
LINE LINK が切れて復活しないこともある」という場合は、
それは「回線品質自体が悪い (伝送路の損失が大きい)」可能性があります。
- 理屈としては「通信速度がどんどん下がって、ADSLモデムと局側の同期が取りきれなくなって LINE LINK が切れちゃう」ということらしいです。(NTT の担当者の説明より)
- 基本的に「回線調整工事」(有料でしかもバカ高い)でしか対策できないようで、
しかも工事しても効果がないこともあるそうです。
ただし、効果がない(=通信速度が改善しない)時は「回線調整にならなかった」ということで工事費は取られません。
でも、回線調整工事受ける前には、ちゃんと言質とっておきましょうね。(^_^;)
補遺: 最近は効果の有無に関わらず工事費を取られる事例があるようです。
工事を依頼する前に確認しておきましょう。
2001/08/28 追加: NTTが回線調整工事の料金徴収に関するポリシーをはっきり決めました。
「通信状態に全く改善が見られなかった場合、基本工事費及び回線調整工事は適用しません。」とのことですが、何をもって「通信状態に全く改善が見られなかった場合」とするかについては予め NTT 側にしっかり確認する必要があるでしょう。
また、光収容からメタル線への収容替えも、メニューに加わっています。
- 当方では「切れた時、電話機の受話機を上げると LINE LINK が復活しやすい」という現象を確認しています。
これを利用して、「LINE LINK をなるべく早期に復旧させる。同時に切れっぱなし状態も防ぐ」という細工をしています。